今回は、音の大きさの目安として、10デシベル(db)の音について解説します。10dbに近い音や10dbの差での音の変化についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
1. 10デシベル(db)の音量の目安
音の大きさはデシベル(db)と呼ばれる単位で表され、0dbから数値が大きくなるほど音が大きいことを表します。
まずは、他の大きさと比較したときの、10dbの音の大きさを確認しましょう。
このように10デシベル(db)の場合、無音に近い音です。人間の耳では聞き取ることができないレベルでしょう。
2. 10デシベル(db)の音の例
10デシベル(db)の音の例は、「蝶の羽音」です。また、呼吸音が聞こえないほど息を潜めている状態の「小さな息」も、10db程度の音だといわれています。
いずれの場合も、人間の耳では聞き取れないほど小さな音なのです。
ちなみに、10dbの音を聞く場合、周囲環境の音レベルが10db以下である必要があります。しかし、一般的に使用されている騒音計では、10dbの音を測定できず、無音に近い音となっています。
3. 10デシベル(db)前後の音の例
10デシベル(db)が無音に近い音ということについて解説しましたが、10db前後の音についても見ていきましょう。
ここからは、0~10dbと20dbの音の例について解説します。
3-1. 0~10デシベル(db)の音の例
0dbとは、人間が聞き取れる最小の音を表しています。0dbのわかりやすい例として、無音状態で聞こえる自身の心臓の鼓動音や関節の擦れる音などが挙げられます。
10db以下の音を聞くためには、さらに静かな環境である必要があります。アメリカにあるMicrosoft社の無響室は、内部環境がー20.6dbとなっており「世界一静かな場所」としてギネス記録に認定されています。
また、無響室の環境は人によっては「気分が悪くなる」「幻聴が聞こえる」などの症状を引き起こすため、心地の良い環境ではありません。
3-2. 20デシベル(db)の音の例
20dbの分かりやすい例として、スタジオの無音状態が挙げられます。自然界の音では、雪が降る音や木の葉が触れ合う音、砂時計の砂が落ちる音も20dbです。
無音に近い音量レベルであることを表しており、とても静かな状態ということがわかります。10デシベル(db)と同様に、人間の耳では聞き取ることが難しく、一般的な騒音計の最小値も20dbとなっています。
4. 10デシベル(db)の音の差で音は何倍違う?
音量を表す単位デシベル(db)ですが、音量の差による音の大きさの違いを倍率で表示した場合、次のようになります。
音量 | 倍率 |
---|---|
0db | 1倍 |
1db | 1.12倍 |
6db | 2倍 |
10db | 3倍 |
20db | 10倍 |
40db | 100倍 |
60db | 1,000倍 |
80db | 10,000倍 |
100db | 100,000倍 |
120db | 1,000,000倍 |
10デシベル(db)の差がある場合、音の大きさは3倍になることがわかります。つまり、音量レベルが10db上がると、人には3倍の音になったように聞こえるということです。
また、dbの差による音の倍率は、元の音の大きさに依存しています。元となる音が大きければ大きいほど、db差での音の変化も大きくなるのです。イコライザーを使用して、音量レベルを10db上げた場合、音も3倍大きくなるということになるため、大きな変化が起こっていることがわかります。
さらに、音の大きさは距離によっても変化します。音源から距離が離れるごとに、少しずつ減衰するのが特徴です。
距離 | 減衰量 |
---|---|
1m | 0db |
2m | 6db |
4m | 12db |
5m | 14db |
10m | 20db |
20m | 26db |
50m | 34db |
100m | 40db |
1m圏内では、音の大きさに変化はありません。しかし、離れる距離が2mから徐々に減衰し、20m程で10分の1にまで減衰します。
自宅で防音対策を行う際は、部屋の選定によっても近隣への音の聞こえ方が変化することに注意が必要です。dbの差と距離減衰の両方を考慮して防音方法を検討することで、より高い防音効果が期待できます。
まとめ
- dbは、音レベルを表す単位
- 10デシベル(db)は無音に近い音
- 10dbの例は、蝶の羽音や息を潜めるような小さな息などがある
- 0~10dbの音は、無響室のような特別な環境でしか聞こえない
- 10dbの差があると、音の聞こえる大きさは3倍になる
- dbの差による音の大きさは、元の音が大きいほど大きくなる
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