窓は、構造上、外からも中からも騒音が漏れやすい場所です。適切な防音対策を講じることで、騒音によるストレスを軽減できます。
今回は、窓やサッシから騒音が伝わる原因と、おすすめの防音対策を詳しく解説します。屋外からの騒音に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1. 窓/サッシの音の伝わり方
家のなかでも窓は、外から騒音が入りやすく、音漏れしやすい場所です。窓やサッシから音漏れしやすい原因は、主に次の通りです。
- わずかな隙間が生じている
- 壁や屋根に比べて窓の厚さが薄い
- 音によっては防音対策できない
1-1. わずかな隙間が生じている
窓は「ガラス」と「サッシ」のパーツから構成され、サッシやレールの隙間、窓と窓が重なり合う部分などには、隙間があります。音は、そのわずかな隙間を伝い、室内に入り込んでくるのです。
1-2. 壁に比べて厚さが薄い
窓は、壁に比べて薄いことも、騒音が伝わりやすい原因の一つ。厚みのある壁は音を遮音しますが、薄い窓ガラスは遮音する働きが弱いです。
1-3. 音によっては防音対策できない
音の種類によってはそもそも防音対策で対応できないです。窓やサッシに対策を施すことで防げる音は、後ほど解説します。
2. 窓/サッシの防音で防げる音、防げない音
音は、大きく分けて次の2つの音があります。
音の種類 | 特徴 | 具体例 |
---|---|---|
空気伝播音 | 空気を振動させて伝わる音 | ・人の話し声 ・スピーカーの音 ・ペットの鳴き声 |
固体伝播音 | 建物などが衝撃を受けて振動し、伝わった先で空気中に放出される音 | ・スピーカーからの重低音 ・ドラムやピアノなどの演奏時の振動音 ・上の階の歩行音や椅子を引く音 |
2-1. 空気伝播音
空気伝播音とは、空気を介して伝わる音です。人の話し声やテレビの音、ペットの鳴き声などが空気伝播音に該当します。空気伝播音は、窓やサッシの隙間から入り込みやすい音のため、窓周辺に防音対策をすれば、効果が期待できます。
2-2. 固体伝播音
固体伝播音は、壁や床、天井などが振動することで伝わる音です。モノを引きづる音や扉の開け閉め、車や工事による振動は、窓やサッシに防音対策を講じても振動自体を防げないため、対策が難しいです。
固体伝播音を軽減するためには、スピーカーや洗濯機に設置する防振マットのように、音の発生源と振動するモノの間に防振マットなどを設置しましょう。
3. 窓/サッシの防音グッズ
窓やサッシの防音対策におすすめのグッズを紹介します。なお、防音グッズで防げる音は、あくまで空気伝播音の方だと覚えておいて下さい。
3-1. 二重窓
二重窓とは、既存の窓の内側に新たに設置する窓のことです。内窓やインナーサッシとも呼ばれています。
二重窓を設置することで、次のような効果が期待できます。
- 窓の間に空気層ができて、音を通しにくくなる
- 気密性が向上する
窓を二重にすることで、窓の隙間をなくし、遮音性能を高くします。また、機密性が高まれば音を通しにくくなります。さらに、断熱性能も向上するため、窓際の寒さ対策や結露軽減などにも効果的です。
ただし、二重窓にすることで、窓の開け閉めがしづらくなるというデメリットがあることを覚えておきましょう。
二重窓の設置費用の相場は、腰高窓で5〜10万円、掃き出し窓でおよそ9〜20万円です。窓の種類やサイズによって費用が異なるため、予算や希望する性能に合わせて設置する二重窓を選んでください。
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3-2. 防音カーテン
遮音性や吸音性の高い防音カーテンを設置する方法も、有効な防音対策の一つです。
防音カーテンは、安いものでは2,000円台から高価なものでは2万円台のものまで幅広い価格帯から選択できます。遮音性や吸音性の高さによっても価格は大きく異なるため、予算と求める防音効果に合ったカーテンを選びましょう。
防音カーテンを選ぶ際は、次のポイントに気をつけてください。
- 重さや厚みがあるカーテンを選ぶ
- 窓枠を覆えるサイズのカーテンを選ぶ
- 防音レースカーテンや防音ライナーを併用する
3-2-1. 重さや厚みがあるカーテンを選ぶ
防音カーテンは、防音性がある素材を使ったり、密に織ったり、生地を厚くしたりすることで防音効果を高めています。防音性能の高いカーテンを選ぶ場合は、重さや厚みに注目してカーテンを選ぶのがいいでしょう。
3-2-2. 窓枠を覆えるサイズのカーテンを選ぶ
窓全体を覆えるような、大きめのサイズの防音カーテンがおすすめです。カーテンの丈の長さは、掃き出し窓の場合は床面に付くくらいの長さ、腰高窓であれば窓枠よりも15cmほど長い丈を選んでください。
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3-3. 防音テープ
窓枠やサッシの隙間部分については、防音テープを貼って音漏れの原因である隙間をふさぎましょう。
防音テープは、貼りたい場所の長さに合わせてハサミなどでカットし、シールをはがして取り付けます。設置方法も簡単なため、誰でも気軽に対策できます。
また、防音テープは比較的安い価格帯のアイテムが多く、ホームセンターや100円ショップなどで購入が可能です。1巻2mのアイテムで、100円から2,000円ほどで販売されています。
防音テープには、ウレタン素材や合成ゴムなどの素材が使われており、製品によって厚みもさまざまです。隙間の幅に合わせて、使用するテープの厚みを選んでください。窓を閉める際に少し力が必要くらいだと、密閉度が高くなっておすすめです。
まとめ
- 窓は、家の外から騒音が入ったり、中から音漏れしやすい場所
- 窓やサッシの防音対策で効果があるのは「空気伝播音」
- 振動を伴う「固体伝播音」には、振動するもの自体に防振マットを設置するのがおすすめ
- 窓やサッシの防音対策として「二重窓」「防音カーテン」「防音テープ」がある
窓から同じ建物内の固体伝播音が聞こえる場合、騒音を出している家に防音マットを敷いてもらうことで改善します。MUTEの防音マット「防音専科」について詳しく知りたい方はこちら↓
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