「屋外の騒音が気になる」「部屋の音漏れが近所迷惑になっていないか心配」と、騒音についての悩みを抱えている方も少なくないでしょう。
そこで今回は、騒音について悩んでいる方におすすめの「防音カーテン」を詳しくご紹介。防音カーテンの防音効果や選び方、どのような方におすすめなのかも解説します。
1. 防音カーテンの防音効果
防音カーテンとは、一般的なカーテンとは異なり、使用する生地に防音の特殊加工を施しているカーテンです。室外からの騒音を遮ったり、室内から発生する騒音を外部に漏れにくくしたりするなどの防音効果が期待できます。
こちらでは、防音カーテンの防音効果や防音効果を高めるポイントを解説します。
1-1. 一番音が漏れやすい場所は「窓」
意外と知られていませんが、部屋の中でも一番音が漏れやすい場所は「窓」と言われています。
窓が音漏れの原因になりやすい理由は、次のとおりです。
- 壁やドアに比べて厚みが薄いから
- 窓は隙間が生じているから
一般的に、壁の厚みは15cmほどありますが、通常の窓ガラスは0.2〜0.8mmほどしかありません。防音性能は、素材の厚みや重さ、密度に比例するため、厚みのない窓ガラスはどうしても防音性が低くなってしまいます。
さらに、窓は開け閉めができる構造上、閉まっている状態であっても隙間が生じてしまいます。そのため、窓をきちんと閉めている状態でも、わずかな隙間からの音漏れは避けられないのです。
1-2. 音の種類によって防音効果が異なる
防音対策をする上で気になるのが、どの程度の防音効果を得られるかという点です。
使用する防音カーテンによって防音効果は異なるものの、中音域(800Hz~2kHz)から高音域(4kHz~20kHz)の音、つまり、人の話し声よりも少し高い音域に対して防音効果を発揮します。
中高音域の音の例は、次のとおりです。
- 女性の声
- 映画の音
- 子犬の鳴き声
- ピアノ等の楽器音
- トライアングルのような金属音
- 小鳥の鳴き声
- 工事現場の音
- 路面電車や地下鉄の音など
これらの中高音域の音に対して、15〜20デシベル(db)程度の騒音レベルが軽減できると公表しているメーカーもあります。
手軽に設置できる防音カーテンですが、全ての音に対して防音性があるとは限りません。音は、大きく次の2つに分類されます。
音の伝わり方 | 特徴 |
---|---|
空気伝播音 | 空気を振動させて伝わる音 |
固体伝播音 | 衝撃を受けた壁・天井・床から振動として伝わる音 |
窓をふさぐカーテンは、空気を振動させて伝わる「空気伝播音」を効果的に遮断できるのが特徴です。防音カーテンを使って遮断しやすい音と効果を感じにくい音の例は、次のとおりです。
効果的な音 | 効果を感じにくい音 |
---|---|
赤ちゃんの泣き声 人の話し声 小型犬の鳴き声 ピアノの音色(中音域から高音域) |
車や電車の通過音 工事音 ドラム音 |
車や電車の通過音、工事音、そしてドラムなどの音は、壁や床を振動させて伝わる固体伝播音であり、防音カーテンでは効果が期待できません。
2. 防音カーテンの効果を高める方法
防音カーテンの効果を高めるために知っておきたいコツは、次のとおりです。
- 密閉度を高くする
- カーテンボックスを使用する
- 他の防音グッズと併用する
2-1. 密閉度を高くする
カーテンと壁の隙間があると音が漏れやすくなるため、密閉度を高めるよう工夫してください。レールの側面までカーテンを設置できるサイドカバー付きカーテンレールを活用したり、窓枠よりもゆとりのあるサイズのカーテンを設置したりするのが良いでしょう。
2-2. カーテンボックスを使用する
カーテンレールの上側には隙間があります。その隙間をなくすために、カーテンボックスを使用するのもおすすめです。
2-3. 他の防音グッズと併用する
防音カーテンと一緒に、防音仕様のレースカーテンやライナーなどを利用することで、窓の防音対策を強化できます。
3. 防音カーテンを使うのがおすすめの人
次のような人には、防音カーテンがおすすめです。
- できるだけ雑音のない空間で生活したい方
- 家の近くに大通りや線路がある方
- 話し声や生活音が漏れないか不安な方
- 楽器の音が漏れていないか心配な方
- 子どもの声やペットの鳴き声が響かないか気になる方
- 周囲の生活音が聞こえるのを抑えたい方
外からの騒音に悩んでいる方や家族の生活音が気になる方、近所に騒音が漏れ出さないか心配な方は、防音カーテンの設置を検討してみてください。
4. 防音カーテンの選び方
防音カーテンを選ぶ際は、次の4つのポイントが重要です。
- 防ぎたい音の種類
- 生地の厚みや素材
- 布のサイズ
- 防音効果以外の機能
それぞれのポイントについて詳しく見ていきます。
4-1. 防ぎたい音の種類
どのような音が気になるかによって、設置すべき防音カーテンの種類も異なります。まず、防音カーテンは、遮音に特化した遮音カーテンと、吸音に特化した吸音カーテンがあります。
屋外からの騒音を対策したい場合は、遮音カーテンの設置がおすすめです。遮音カーテンは、生地にコーティング加工が施されており、音を反射させて効果を発揮します。
一方で、室内で発生した音を軽減したい方は、吸音カーテンの設置を検討しましょう。吸音カーテンは生地に音を吸収して騒音を軽減する効果が期待できます。
4-2. 生地の厚みや素材
少しでも防音性能のあるカーテンを購入したい場合は、なるべく厚手で、かつ重みのある生地を選ぶのが良いでしょう。
防音カーテンは、通常のカーテンに比べて高い密度で織ったり、厚い生地を選んだりすることで、防音効果を高めています。また、生地の表面が凹凸に加工されていると防音性が高いので、生地の表面の加工にも注目してください。
ただし、重みのある防音カーテンを選ぶ際は、カーテンレールの耐久性を確認しなければなりません。重さに耐えられず、カーテンレールが壊れたり、落下したりするリスクがあるため、レールの対荷重をオーバーしないように気をつけましょう。
4-3. 布のサイズ
防音カーテンを吊るしたときに窓とカーテンの間に空気の隙間があると、その部分から音漏れが生じてしまいます。そのため、防音カーテンの大きさは、通常よりも大きめのサイズを選ぶのがおすすめです。丈だけでなく、幅も長めのものを選び、窓全体を覆うように設置してください。
窓の形状や大きさは、家によってさまざまです。既製品では、サイズが合わないケースも考えられます。オーダーやセミオーダーの防音カーテンの購入を検討しましょう。
4-4. 防音効果以外の機能
防音カーテンには、防音効果以外にも、さまざまな機能を搭載したアイテムが販売されています。主な機能は、次のとおりです。
- 遮熱機能
- 遮光機能
- 保温機能
- 防炎機能
夏場の省エネのためには、遮熱機能が有効です。また、寝室に防音カーテンを設置する場合は、遮光性の高いカーテンもおすすめです。
まとめ
- 防音カーテンの効果は15〜20デシベル(db)程度
- 空気を振動させて伝わる「空気伝播音」に対して効果を発揮する
- 防音カーテンを選ぶ際は、「防ぎたい音の種類」「生地の厚みや素材」「窓を覆うサイズであるか」「防音効果以外の機能があるか」を基準にすべき
窓から同じ建物内の固体伝播音が聞こえる場合、騒音を出している家に防音マットを敷いてもらうことで改善します。MUTEの防音マット「防音専科」について詳しく知りたい方はこちら↓
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