マンションにお住まいの方のなかには、騒音にまつわる問題で頭を抱えている方も少なくないでしょう。
これを読んでいるあなたも、騒音被害の証拠として、騒音計での計測したいと思われているかもしれません。
そこで今回は、騒音問題でお悩みの方に騒音計の使い方や4つの入手方法をご紹介します。
1. 騒音の基準は何デシベルから?
騒音や音の大きさは、「db」(読み方:デシベル)で表記します。エアコンの室外機の音だったら「50db」程度、犬の鳴き声だったら「90db」程度というように計測する対象の音の大きさが大きいほど、数値が大きくなります。
しかしこれだけでは何デシベルがどれくらいの音なのかまだまだイメージしづらいことでしょう。そこで、デシベルの目安として日常生活における音の例を下記の表にまとめました。
表から分かる通り、私たちが騒音を気にせず過ごせるのは「40db」程度の環境です。つまり、閑静な住宅街や図書館内で感じるレベルの音。自宅のリビングや寝室でゆったりと過ごすためにも、40db以下が望ましいといえます。
一方、私たちがうるさいと感じは始める音の大きさはだいたい60db以上くらい。寝るときに掃除機や洗濯機の音が聞こえては寝れない方も少なくないと思います。
環境省『騒音に係る環境基準について』を基に騒音の基準を考えてみると、私たちが生活する住宅街での騒音の基準は、昼が「55db」、夜が「45db」です。まずはこの音以上がでているかを、騒音計を使って計測するといいでしょう。
【表あり】騒音レベルでうるさいと感じるデシベル(dB)はどのくらい?
2. 騒音計の種類
騒音計とは、騒音レベルを数値であらわす測定器のことで、住んでいる場所の騒音環境をチェックするのに役立つアイテムです。騒音計は、大きく分けて次の3つの種類があります。
騒音計の種類 | 用途・特徴 | 相場 |
簡易騒音計 | 家庭などで騒音をチェックする際に使われるタイプ | 数千円程度 |
普通騒音計 |
JIS規格のクラス2や計量法に適合するタイプ 精度の高い測定ができる |
10万円前後 |
精密騒音計 | JIS規格のクラス1や計量法に適合するタイプ 研究現場や音響製品開発で使用される |
20〜100万円前後 |
一般的に、個人や家庭用として使われるのが「簡易騒音計」です。安価なものは1,000円台から販売されており、家電量販店やホームセンターなどをはじめ、Amazonや楽天などでも気軽に購入できます。普通騒音計や精密騒音計に比べると性能は劣るものの、手軽に騒音レベルを測る際におすすめです。
3. 騒音計の使い方
次に騒音計の使い方は簡単です。一般的な簡易騒音計は、基本的に電源を入れて測定開始ボタンを押すだけで数値を測定できます。
しかし、正しい測定のために3つのポイントがあります。
①ノイズが入らないようにする
騒音計は周囲の音を拾いやすいという特徴があるため、騒音計を設置する際は、音を収集するマイクロフォンにノイズが入らないように気を配らなければなりません。話し声や風の音は入らないようにしましょう。
②壁、床に近づけすぎない
壁や床に騒音計を近づけすぎてはいけません。なぜなら壁や床で反射した音を騒音計が計測してしまうからです。また、人間の体でも音は反射します。そのため、正確に騒音を測定したい場合は、測定地点に三脚で取り付けます。
③騒音かどうかは比較して判断する
計測する音が騒音かどうか判断するために、同じ位置から騒音が発生している時間と発生していない時間で分けて計測してください。騒音計が正しく機能しているかのテストにもなります。
騒音計は、正しい方法で使わないと、正確な数値を計測できない恐れがあります。利用する騒音計の取扱説明書を確認しながら使ってください。
4. 騒音計の入手方法
騒音計をどのように入手すべきか分からない方のために、4つの入手方法を詳しく解説します。
①騒音計を購入する
騒音計は、家電量販店やAmazonなどで手軽に購入できます。
実際に商品を手にとって比較したい場合は、家電量販店やホームセンターに出向き、スタッフの方に相談しながら購入する商品を選びましょう。また、Amazonや楽天などの通販サイトでは、取り扱われている商品数が多いため、価格や機能をよく比較して購入したいときにおすすめです。
4-2. 騒音計をレンタルする
騒音計のレンタルサービスを利用するのも一つの方法です。高精度の騒音計を購入するにはコストがかかりますが、レンタルであれば低コストで手軽に利用できます。騒音計を常時設置しない場合や簡易騒音計よりも正確な騒音レベルを計測したい場合におすすめです。
また、市役所や区役所などの自治体では、騒音計を無料でレンタル可能です。レンタルできる騒音計の種類やレンタル期間が異なります。以下に、いくつか具体例をご紹介しましょう。
自治体 | レンタルできる騒音計の種類 | レンタル期間 | 料金 |
横浜市 | 普通騒音計 | 1週間以内 | 無料 |
さいたま市 | 普通騒音計 | 1週間以内 | 無料 |
京都市 | 簡易騒音計 | 10日以内 | 無料 |
自治体から無料でレンタルできる騒音計は、簡易騒音計、もしくは普通騒音計のどちらかが多い傾向にあります。また、自治体によっては騒音計の年式や性能にばらつきがあるため注意が必要です。自治体のホームページや製品ページなどを確認し、計測精度をチェックしましょう。
4-3. スマホの騒音測定器アプリを使う
スマホアプリのなかには騒音測定器アプリがあります。アプリによっては無料で利用できるものもあり、有料版でも騒音計を購入・レンタルするよりも安価で済む傾向にあります。騒音計を購入・レンタルせずに、もっと手軽に騒音レベルをチェックしたい方に最適です。
アプリにも多くの種類があり、搭載されている機能もさまざまです。測定データの履歴が残るものや動画形式でデータに残せるもの、さらに参考となる騒音レベルを示してくれるものなどもあります。複数のアプリを使ってみて、機能はもちろん、使い勝手のよいアプリを見つけていきましょう。
また、使用するスマホのマイクを使って音を拾うため、スマホの性能によって集音の性能が異なります。より正確に音を拾いたい場合は、スマホ用の集音マイクを利用して、音を計測してください。また、アプリによって数値に誤差が生じるケースもあるため、ある程度正確に計測したい場合は、アプリではなく騒音計を利用しましょう。
4-4. 騒音測定サイトを使う
騒音測定アプリのように、Webのブラウザ上で音量やdbを測定できる「騒音測定サイト」も存在します。パソコンやスマートフォンで、インターネット環境が整っていれば、誰でも気軽に騒音レベルをチェックできるでしょう。
まとめ
- 騒音や音の大きさはdb(デシベル)で表す
- 騒音の基準は昼が「55db」、夜が「45db」
- 騒音計には「簡易騒音計」「普通騒音計」「精密騒音計」の3種類がある
- 家庭用であれば「簡易騒音計」でも十分役立つ
- 騒音を測定方法は「購入」「レンタル」「アプリ」「サイト」
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