「騒音問題でノイローゼになりそう」
隣接している部屋の騒音が原因で、ノイローゼ気味になっている方もいるのではないでしょうか。騒音が原因による影響は大きく、気づいたら精神的に追い詰められているケースも少なくありません。
そこで今回は、騒音によるノイローゼの症状を詳しく紹介します。騒音トラブルが傷害罪となるのか、治療費を請求できるのか、さらに騒音ノイローゼの対策方法も詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
注:ノイローゼの疑いのある方は本記事で完結せず、医療機関や専門家に相談して診断を受けることをおすすめします。
1. 騒音ノイローゼの症状
騒音とは、不快で有害な音を意味する言葉です。大音量の音や不快感のある音、環境において望ましくない音が騒音に該当します。
一般的に、人が騒音と感じるのは60db(デシベル)以上、聴覚に支障をきたすのは100db以上とされています。住宅地で快適に過ごせる騒音レベルは、日中で55db以下、深夜で45db以下が目安です。
そんな騒音が続くことで、以下のようなノイローゼの症状があらわれてきます。
- 不安障害(不安神経症)
- 強迫性障害(強迫神経症)
- ヒステリー性神経症(解離性障害)
- 心気症
- 気分変調障害(抑うつ神経症)
参考:赤坂溜池クリニック院長 降矢英成監修『神経症(ノイローゼ)』
ノイローゼの原因は「騒音」に限りません。では、「騒音」が原因となる健康への影響はどのようなものがあるのでしょうか。
『騒音感受性を考慮した騒音影響の評価方法に関する研究』によると、様々な疫学調査結果から騒音が与える影響は、以下の通りです。
- 記憶力の低下
- 仕事効率の低下
- 高血圧のリスクの増加
- 虚血性心疾患のリスクの増加
- ストレスホルモンの増加
- メンタルヘルスへの影響
参考:京都大学博士 岸川洋紀『騒音感受性を考慮した騒音影響の評価方法に関する研究』2007年
騒音問題をそのままにしておくと、ノイローゼという心の病だけではなく、高血圧のリスクの増加、虚血性心疾患のリスクの増加といった身体の病につながることが分かると思います。
2. 騒音トラブルは傷害罪?
騒音を規制する法律である「騒音規制法」において、工場や建設工事などから発生する騒音、そして自動車から発する騒音は規制対象となっています。ただし、生活騒音そのものは規制されないため、刑事罰の対象となりません。周辺住民の平穏な生活を送る権利を害したと判断された場合は、民事訴訟によって損害賠償請求の対象となります。
次のようなケースでは、犯罪として成立するケースがあると覚えておきましょう。
- 嫌がらせのように大音量の音楽を流し続けている
- 習慣的に大声で叫んでいる
- 壁や床をたたいたり、蹴ったりする
上記の場合は異常な騒音と判断され、以下の法律に抵触していると判断されます。
- 軽犯罪法
- 暴行罪
- 傷害罪
軽犯罪法では、警察官が何度も注意喚起しているにもかかわらず、騒音によるトラブルを起こしている場合に問われる可能性があります。また、あまりにも度を超えた騒音が続き、周囲の方たちに対して身体的・精神的に悪影響を及ぼした場合には、暴行罪や傷害罪が適用されるでしょう。
傷害罪が適用された場合は、15年以下の懲役、または50万円以下の罰金と、軽犯罪法や暴行罪よりも重い刑が科せられる恐れがあります。
参考:萩原達也 弁護士監修『隣人から騒音で通報された!騒音が原因で逮捕されることはあるの?』
3. 騒音ノイローゼの治療費は請求できる?
騒音によってノイローゼ状態に陥ってしまった場合、治療のために医療機関を受診するケースもあるでしょう。結論から伝えると、騒音トラブルによって健康被害に遭った場合は、慰謝料や治療費を請求できます。ただし、騒音が原因と判断されるのは、その騒音が「受忍限度」を超える場合と理解しておいてください。
受忍限度とは、住宅や周辺環境において受け入れるべき不快感や迷惑の程度の基準のこと。受忍限度の判断基準は明確に定められておらず、裁判所が判断するケースが一般的です。自治体によっては、法令や条例によって騒音の基準値が定められています。基準値を目安として、受忍限度を超えるかどうかを判断しましょう。
4. 騒音ノイローゼの対策方法
騒音によってノイローゼになりそうな方におすすめの対策方法を紹介します。
4-1. 管理会社に相談する
賃貸物件に住んでいる場合は、管理会社やオーナーに相談してください。分譲マンションの場合の相談先は、管理組合や管理会社が一般的です。相談する際は、騒音が起きた日付や時間帯、騒音の内容を記録したメモを準備しておきましょう。騒音の原因となる方や世帯が明らかな場合は、手紙やポスターなどで注意喚起してもらいます。
4-2. 警察に相談する
注意喚起しても騒音問題が解決しない場合は、警察に相談しましょう。基本的に、警察は民事不介入ではありますが、騒音レベルがひどい場合は口頭で注意してもらえるケースもあります。
警察に相談する際にも、騒音が発生した日時を記録したメモの準備は必須です。具体的にどの程度の騒音かを判断するためにも、騒音計による計測をおすすめします。騒音計は、購入だけではなく、スマホアプリやレンタルも可能です。
4-3. 防音対策する
根本的に解決する場合は防音対策という方法があります。上の階からの騒音がうるさい場合は管理会社などを通して、防音マットを敷いてもらえないか相談してみてください。
睡眠時だけ気になるという場合は、耳栓などで防音対策することもできます。自身のライフスタイルに合わせた防音対策を検討してみてください。
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4-4. 弁護士に相談する
管理会社やオーナー、警察へ相談してもなお、騒音問題が解決しない場合は、弁護士への相談も視野に入れましょう。弁護士に相談する際も、騒音についての記録をまとめておくことが大切です。騒音が原因で医療機関を受診した場合は、診断書を準備しておくと、傷害罪として扱ってもらえる可能性が高まります。
弁護士事務所によっては、初回の相談を無料で受け付けているところもあります。専門的な立場からアドバイスをもらうためにも、気軽に問い合わせてみてください。
まとめ
- 騒音は健康に害を与える
- 騒音トラブルは、傷害罪が科されるケースもある
- 騒音問題による慰謝料や治療費を請求できる可能性がある
- 騒音によってノイローゼになりそうな場合は必要に応じて相談すべき
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