「窓やドアを閉めているのに、外の音が聞こえてうるさい」
と感じている方も多いでしょう。もしかすると換気扇に原因があるかもしれません。そこで今回は、換気扇がうるさく感じられる理由と賃貸でも使えるおすすめの防音グッズを詳しく解説します。
1. 換気扇がうるさい原因
換気扇がうるさく感じられる主な原因として、次の2つが考えられます。
- 屋外の音が入り込んでいる
- 換気扇に不具合がある
1-1. 屋外の音が入り込んでいる
換気扇は、空気を入れ替えるため、構造上、外と直接つながっています。音の通り道になってしまうため、外部の音が入り込み、逆に内部の音は外に漏れます。
トイレやキッチンなどに設置されている換気扇には、大きく分けて次の2つがあります。
換気扇の種類 | 見た目 | 特徴 |
---|---|---|
シロッコファンタイプ | ・タイヤのようなフォルムで、たくさんのファンが筒状についている | ・ダクトを通して屋外につながっているため、外部の音が侵入しにくい ・屋外に面していない場所にも設置できる ・吸い込む力が強い ・作動音が静か |
プロペラタイプ | ・モーター周りに4〜6枚のファンが付いている ・扇風機と似たような形状をしている |
・ファンが回転することで、ダクトを通さずに直接排気を行う ・外部から音が直接侵入してくる ・風が強い日は換気力が落ちてしまう ・設置する壁が屋外に面していなければならない ・排気量が多い ・騒音が大きい ・掃除がしやすい |
シロッコファン
シロッコファンとは、キッチンのレンジフードに採用されるタイプのファンです。ダクトを通して外部に排気するため、屋外の音が侵入しづらいという特徴があります。また、プロペラファンよりも動作音が小さく、静音性に優れているのがメリットです。
プロペラファン
プロペラファンとは、昔から使われているタイプのファンであり、現在も飲食店でよく使われています。壁に大きな穴を開けて設置するため、排気量が多い点がメリットです。ただし、大きな穴が開いていることで、外部の音が直接侵入しやすく、防音性は非常に低いというデメリットがあります。
このように、換気扇の構造によって音漏れのしやすさや防音性能が異なると覚えておきましょう。
1-2. 換気扇に不具合がある
換気扇自体の稼働音が不快なほどに大きい場合や、異音がする場合は、換気扇に何かしらの問題があるかもしれません。考えられる原因は、主に次の5つです。
異音の原因 | 音の例 | 自分で対処できるか | |
---|---|---|---|
1 | 潤滑油の不足 | ・キュルキュル ・チチチチ |
◯ |
2 | 油汚れやホコリ | ・ゴー ・ボー |
◯ |
3 | モーターの破損や回転軸のズレ | ・カタカタ ・カラカラ |
× |
4 | 部品のサビ | ・ジー ・ジジジジ |
× |
5 | 経年劣化 | ・キーン | × |
換気扇の耐用年数はおよそ15年といわれており、長年使用していると上記のような異音が出ることがあります。電気代が余計にかかったり、突然動かなくなったりする恐れもあるため、音が気になる場合はなるべく早めに対処しましょう。
2. 換気扇の防音で防げる音
音の伝わり方は、大きく次の2つに分類されます。
音の伝わり方 | 特徴 | 具体例 |
---|---|---|
空気伝播音 | 空気を振動させて伝わる音 | ・人の声 ・赤ちゃんの泣き声 ・テレビやスピーカーの音 ・動物の鳴き声 |
固体伝播音 | 固体を振動させて伝わる音 | ・壁や床を叩いた音 ・歩行音や走ったときの足音 ・ドアや窓の開閉音 ・物が床に落ちた音 ・トイレや風呂場の流水音 |
2-1. 空気伝播音
空気伝播音は、空気の出入り口があればどこからでも伝わります。つまり、空気の出入り口である換気扇は、空気伝播音が漏れやすい場所です。逆に言えば、換気扇の防音対策で防げる音でもあります。
2-2. 固体伝播音
固体伝播音は、床や壁、天井などが振動して伝わる音です。そのため、換気扇の通気口があるないにかかわらず、音が漏れます。つまり、換気扇の防音対策で防ぐことができない音です。
3. 換気扇の防音DIYグッズ
換気扇から聞こえる騒音を軽減するために、おすすめのDIYグッズをご紹介します。
3-1. 防音フード
防音フードとは、吸気口の外壁側に取り付ける防音グッズです。雨やホコリなどからダクトを守るために設置するフードに、消音材が入れてあるため、通常のフードよりも防音効果がプラスされて音の侵入を軽減できるでしょう。
価格は5,000円程度~。
3-2. 防音スリーブ
防音スリーブとは、吸気口やダクト内に配置して音の侵入を防ぐ防音グッズです。別名「防音パイプ」とも呼ばれています。賃貸でも簡単に取り付け・取り外しができるのが特徴です。
価格は1つあたり600円〜2,000円程度。
4. リフォームで防音対策
より高い防音効果を求める場合は、専門業者による防音工事やリフォームという方法もあります。
代表的な防音施工は、次のとおりです。
- 防音チャンバー
- レンジフード
4-1. 防音チャンバー
防音チャンバーは、吸音材を備えた箱型の防音グッズで、ダクト内に設置すると外からの騒音の侵入を軽減できます。一般家庭ではなくビルの空調管理で活用されることが多いものの、高い防音効果を求める方にはおすすめです。
防音チャンバーの本体は、2万円台で購入できます。設置費用については専門業者に問い合わせましょう。
4-2. レンジフード
キッチンのレンジフードを静音性が高いものに交換するというのも手です。レンジフードには、大きく分けて次の3つがあります。
- ブーツ型
- フラット型
- スリム型
ブーツ型とフラット型は、ファンの前にフィルターがあるだけなので、換気扇の稼働音や外からの音が筒抜けとなってしまいます。一方で、スリム型はフィルターがなくファンの前にプレートがあるため、音が分散される分、静音性が高いといえるでしょう。
レンジフードの交換は、撤去・設置費用として4〜8万円程度、さらにフード本体費用として2万5,000円〜15万円程度かかります。
まとめ
- 換気扇がうるさい原因は「換気扇に不具合がある」か「屋外の音が入り込んでいる」
- 換気扇の防音対策で防げるのは空気伝播音
- 換気扇は外部とつながっているため、音の通り道になりやすい
- 防音グッズの活用や工事によって、騒音の軽減が期待できる
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