周囲の騒音をカットしてくれる「耳栓」は、手軽に取り入れられる防音グッズとして人気です。
そこで今回は、耳栓の防音効果やおすすめしたい方の特徴、睡眠時に耳栓を着用して問題ない理由、おすすめの選び方などを解説します。
1. 耳栓の防音効果
耳栓は、耳の中に入れてふたをすることで、周囲の騒音や雑音を軽減してくれる防音グッズです。
では、どのくらいの音を軽減できるのでしょうか?耳栓の使用によって音がどのくらい軽減されるかは、耳栓の種類や装着の仕方によって異なりますが、参考になる研究結果をご紹介しましょう。
たとえば、2006年の研究によると、ある耳栓のノイズ減少率(NRR)は、12dBから33dBの範囲であり、一般的な耳栓の平均値は29dBだとされました。
参考:R. P. Mccall「Earplugs and the NRR」2006
また、他の研究では、イヤーマフと併用することで39dBから41dBまで音を軽減することが分かりました。
参考:M. Ravicz他「Isolating the auditory system from acoustic noise during functional magnetic resonance imaging: examination of noise conduction through the ear canal, head, and body.」2001
2. 睡眠時につけると耳に良くない?
「睡眠時に耳栓を着用するのは良くない」という話題を耳にしたことがある方も多いでしょう。結論からいうと、正しい方法で使用すれば、睡眠時に耳栓を着用しても問題ありません。
ここでは、睡眠時に耳栓を着用しても問題がない理由や、装着時に気をつけるべきポイントを解説します。
2-1. 睡眠時に耳栓を着用するメリット
睡眠時に耳栓を着用するメリットは、次の通りです。
- 雑音をカットすることで、睡眠の質が向上する
- 入眠までの時間が短くなる
就寝時に生活音やいびき、外からの騒音が聞こえると、なかなか気になって寝付けません。睡眠時に耳栓を着用すれば、家族のいびきや周囲の騒音を抑えられ、音を気にせずに眠りにつけます。
さらに、睡眠に集中しやすい環境を作ることで眠りの質を向上させ、入眠までの時間を短縮する効果も期待できます。
2-2. 睡眠時に耳栓を着用するデメリット
睡眠時に耳栓を着用することで睡眠の質を高めるというメリットがある一方で、正しい方法で耳栓を使用しないと、次のようなリスクやデメリットが生じます。
睡眠時に耳栓を着用するデメリットは、次の通りです。
- 外耳炎になるリスクがある
- 使用方法によっては耳に負担がかかるケースがある
外耳炎とは、耳の通り道や鼓膜の外側部分に傷がついてしまい、炎症が起こる症状です。正しい使用方法で着用しなかったり、不衛生な状態で耳栓を使い続けたりすると、外耳炎を発症するリスクが高まります。
2-3. 耳栓を使うときの注意点
耳栓をつけたまま眠る際は、以下のような状態で使用すると危険です。チェックして、自分の耳栓の使い方を見直しましょう。
- 耳に疾患がある
- 耳の奥まで差し込み過ぎている
- 横向きで寝ている
- 手入れをしていない
耳に何かしらの症状や違和感のある状態で耳栓を使うと、耳の内部が炎症する可能性があります。少しでも不安がある場合は、決して自己判断をせずに、かかりつけの医師に相談しましょう。
3. 耳栓がおすすめの人
耳栓の使用をおすすめする方は、次の通りです。
- 周囲の音が気になる方
- 隣の家の生活音が気になる方
- ぐっすり睡眠したい方
場所を選ばすに騒音対策をしたい人にとって 、耳栓はうってつけです。
4. 耳栓の選び方
高機能な耳栓でも、耳の形状に合わなかったり間違った使い方をしたりすると、効果を発揮しません。ここからは、耳栓の選び方を3つのポイントから解説します。
4-1.形状で選ぶ
市販の耳栓は、大きく分けて次の4タイプがあります。
- フォームタイプ
- フランジタイプ
- シリコン粘土タイプ
- イヤホンタイプ
それぞれのタイプによって、メリット・デメリットが大きく異なります。
タイプ | 繰り返し使用 | おすすめの使い方 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
フォームタイプ | できない | 仕事、勉強、睡眠 | ・素材が柔らかい ・価格が安い |
・汗や皮脂で劣化しやすい ・頻繁に買い換えなければならない |
フランジ(プラグ)タイプ | できる | 仕事、勉強 | ・繰り返し使用できる ・取り外ししやすい |
・硬いため、痛みを感じるケースがある ・サイズが合わないと遮音効果が発揮されない |
シリコン粘土タイプ | できる | 仕事、勉強、睡眠、マリンスポーツ | ・圧迫感が少ない ・耳の大きさに関係なく使用できる |
・汚れやすい |
イヤホンタイプ | できる | 仕事、勉強 | ・必要な音だけ聞きたい場合に便利 | ・価格が高い ・充電する必要がある |
耳栓選びは、使う目的や使用する時間、頻度も重要です。1回当たりの使用時間が長い場合は、着け心地のよさや耳栓の柔らかさを重視して選んでください。また、外出時にも使用する場合は、持ち運び用のケースの有無や、着脱のしやすさがポイントとなります。
ちなみに、シリコン製やポリウレタンフォーム製の耳栓は、2500 Hzから4000 Hzの周波数帯で約6.7 dBから11.9 dBのノイズ軽減効果があります。
参考:Kosuke Morinaga他「Characterization of Earplug Performance using Dummy Head Microphone Measurements」2023
4-2.遮音性で選ぶ
耳栓を選ぶ上で、遮音性の高さはとても大切です。遮音性能は、騒音減衰指数(NRR値)として表記されています。NRR値が大きければ大きいほど、遮音性が高いことを表しているため、騒音や雑音対策として耳栓を購入する場合は、NRR値をチェックしてください。
一般的に、85デシベル(dB)以上の大きな音を長期間聞き続けると、聴覚障害を発症するリスクがあるとされます。そのため、騒音対策として購入する際は、騒音レベルからNRR値を引いた数値が85dB以下となるような耳栓を選びましょう。
4-3.コスパで選ぶ
コストパフォーマンスも、耳栓を購入する際にチェックしておきたいポイントの一つです。使い捨てのフォームタイプを使う際は、1個当たりのコストは安く抑えられるものの、継続して使い続ける場合は高くなってしまいます。使用する期間や目的に合わせて、最適な耳栓を選びましょう。
まとめ
- 耳栓は、手軽に取り入れられる騒音対策アイテムである
- 一般的な耳栓は平均的に29dBの音を軽減できる
- 睡眠時に耳栓をつけることで、高い睡眠効果が期待できる
- 睡眠時に耳栓をつける際は、正しい方法で使用する必要がある
- 耳栓は、周囲の騒音や雑音が気になる方におすすめ
- 耳栓を選ぶ際は「形状・遮音性の高さ・コスパ」の3つのポイントで選ぶ
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