木造の建物の防音性能とは?

木造の建物の防音性能とは?

物件探しをするなかで「木造のアパートや住宅では、騒音問題が起こりやすい」といった意見を耳にすることも多いでしょう。周囲の音に悩まされたり、反対に「自分が近所に迷惑をかけているのでは」と心配しながら過ごしたりするようでは快適な暮らしとはいえないものです。

そこで今回は、木造の建物の防音性能について詳しく解説します。

 

1.木造とは?

木造

木造とは、柱や骨組みなどに木材を用いた構造のことです。日本では古くから親しまれてきた構造で、近年は非木造住宅が増加傾向にあるものの、依然として国内の6割近くの住宅が木造で建築されています。

参考:総務省統計局「平成20年住宅・土地統計調査の解説

木造アパートの場合は、鉄筋を用いて建てられたマンションに比べて小規模であることがほとんどです。多くが2階建て以下で、コストもマンションより抑えられています。

ここからは、木造建築物が持つ性能や特徴を確認していきましょう。

1-1. 耐震性:2000年以降に建てられたものは厳しい基準をクリア

「耐震性が不安」という声も多く聞かれる木造建築物ですが、そういったイメージは、築年数の古い建物から連想されているケースが多いかもしれません。

木造建築物の性能は、築年数によって異なります。なかでも耐震性については、建築基準法の改正が行われた1981年と2000年が大きな分岐点といえるでしょう。

1981年の改正で示された新耐震基準では「中規模地震(震度5強程度)では軽微な損傷、大規模地震(震度6強~7に達する程度)でも倒壊は免れる」だけの耐震性が基準とされました。木造住宅については、耐力壁の量や倍率などが見直されています。

2000年6月に実施されたのは、木造住宅の耐震性に大きく関わる改正です。新耐震基準をさらに強化する性能が求められるようになったことから、同年5月までは設計者の裁量に任されていた基礎形状や柱頭・柱脚・筋交いの接合方法といった部分の仕様が新たに明記されることとなりました。

つまり、2000年6月以降に建てられた木造建築物は、それ以前に建てられたものよりも厳しい基準をクリアしたものだということです。木造住宅の築年数は、物件探しにおいて欠かせないチェックポイントに挙げられるでしょう。

1-2. 耐火性:実は燃え広がりにくい!

「木造建築物は燃えやすい」と思われがちですが、実は、耐火性の高い建物です。鉄筋や鉄骨には高温下が続くと強度を失う性質があります。しかし、住宅建築に用いられようなる太い木材であれば、15分ほど燃焼させても表面が炭化する程度で、芯まで燃えることはあまりありません。

この「ゆっくり燃える」という特性が、万が一火災が起きた場合の救助活動や延焼防止の時間確保につながるとも考えられています。

参考:日本建築士会連合会 会誌「建築士」2017年3月号「木の燃焼と防耐火

1-3. デザイン性:設計や間取りの自由度が高い

木造は、骨組みと筋交いさえしっかりしていれば、デザインを自由に設計しやすい構造です。加工性が高く、思い通りの間取りが実現しやすい点もリフォーム時のメリットになるでしょう。

材料が比較的軽量であるため、狭小地や変形した土地でも施工可能です。

1-4. 機能性:日本の気候に適している!

木材は、調湿・吸湿・通気性に優れた建材です。室内に湿気がたまりにくいことから、多湿な日本での暮らしに適した構造として古くから活用されてきました。

適正に室内の湿度・通気が保たれるとカビやダニも発生しにくいため、健康にも優しい住まいといえるでしょう。

 

2. 木造アパート/住宅の遮音等級

木造建築物の性能を知ると、さまざまなメリットが見えてきました。しかし、子どもの泣き声や足音による騒音トラブルを心配しているファミリー層にとって最も気になるポイントは、木造のアパートや住宅の防音性能ではないでしょうか。

「通気性がよい」ということは、空気や湿気だけでなく、音も通してしまうことを意味します。木造建築物の性質上、ある程度の音漏れは否めないわけです。

では、木造建築物では一体どれほどの音漏れが予想されるのでしょうか。住宅の壁と床それぞれの遮音性能を示す数値を参考に確認していきましょう。

2-1. 木造の壁の遮音性能は「D-35」

壁の遮音性能を示す際に使われる指標は「D値」です。数値が大きいほど防音性能が高く、小さいほど低いことを意味しています。

音の大きさを示す単位は「db(デシベル)」といい、D値と同様、数値が大きくなるほど音が大きいことを意味します。そして、実は「D値」の数値は、そのままdbをどれほど遮音できるかを表すものです。例えば、80dbの音がD-50の性能を持つ壁を通過した場合、室内では30dbの音量になります。

日本建築学会の発表によると、木造壁のD値はD-35程度です(参考:日本建築学会編「建築物の遮音性能基準と設計指針」技報堂出版)。D-35は一般的な会話がかなり聞こえるレベルとされています。

2-2. 木造の壁の遮音性能は「L-75」

床の遮音性能を示す際に使われる指標は「L値」です。D値とは反対に、L値は数字が小さいほど防音性能が高く、大きいほど低いことを意味します。

「L値」は、建物や防音カーペットなどの遮音性能を知る際の大きな手掛かりとなるものです。

木造のL値は「L-75」程度とされており、これは主要な構造のなかでも低いと判断されるレベルです。生活音のほとんどが音漏れしてしまうと推定されます。

2-3. 木造と他の構造との防音性比較

先ほど、木造の防音性能が低いことに触れました。より理解を深めるために、国内でよく用いられている構造と比較してみましょう。

木造の他に建物の建築でよく使われる構造は、次の3つです。

  1. S造(鉄骨造)
  2. RC造(鉄筋コンクリート造)
  3. SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
建物構造と遮音等級

表から、木造は、S造、RC造、SRC造に比べて音漏れリスクが高いことが分かります。よって、木造アパートなどにお住まいの方は、防音マットを導入しておきたいところです。

 

3. 木造に住むことの注意点

D値とL値の数値を見ると、木造の建物は「音漏れの心配があり、音トラブルが起こりやすい環境」となります。木造アパートや木造の戸建てにお住まいの方は、騒音トラブルを避けるためにも防音対策が必須です。

なかでも下の階への騒音を避けたい方は、防音マットが役立ちます。おすすめはMUTEの防音マット「防音専科マット単体でSRC造の物件の遮音等級を超える「LL-35」(ΔLL-6)の防音マットです。最大82%の騒音をカットし、椅子の移動音や物の落下音をほとんど聞こえにくいレベルに落とします。 

 

まとめ

  • 木造とは、柱や骨組みなどに木材を用いた建物の構造のこと
  • 国内の6割近くの住宅が木造で建築されている
  • 木造の遮音等級は、壁「D-35」、床「L-75」
  • 木造の場合は防音マットがおすすめでの防音対策がおすすめ

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