物件情報を見ていると、建物の構造にはさまざまな種類があることに驚かされます。なかには、ブロック造、もしくはコンクリートブロック造という表示を目にしたことがある人もいるかもしれません。
ブロック造は、日本では主に小規模住宅や倉庫などで用いられている構造です。そのため、実物はよくわからない人も少なくないでしょう。
そこで今回は、コンクリートブロック造とはどういったものか、また、その防音性能について詳しく解説します。
1. ブロック造とは?
ブロック造とは、コンクリートブロックを積み上げて造られた建物の構造のことです。コンクリートブロック造とも呼ばれることもありますが、正確には、補強コンクリートブロック造(CB造)という名称です。
ただコンクリートブロックを積み上げただけでは簡単に倒壊してしまうおそれがあるため、日本では認められていません。必ずコンクリートブロック内の空洞に鉄筋を通し、モルタルなどで補強することで強度を確保しています。
建築基準法により、建築可能な面積や建てられる階数に制限があることから、大型の建物やマンション・アパートといった集合住宅ではあまり採用されていません。主に小規模住宅や倉庫の建築で用いられており、RC造(鉄筋コンクリート造)や木造といった構造と比べると物件数も少ないです。
2. ブロック造の特徴
あまり目にする機会がないため、その魅力を知る人も少ないブロック造ですが、一部の専門家や建築家の間では支持を得ている構造です。
ブロック造の魅力は、主に以下の3つです。
- 耐火性・防火性が高い
- 耐久性に優れている
- デザインの自由度が高い
2-1. 耐火性・防火性が高い
コンクリートブロックは、不燃材料としても使われる建材です。そのもの自体が耐火性に優れているため、コンクリートブロックを使って建てられた建築物も、当然ながら高い耐火性を有します。
さらに、もし火災が起こってしまった場合でも、延焼を防ぐ効果があるといわれています。都市部や住宅密集地にとっては、万が一の備えになるのが特徴です。
2-2. 耐久性に優れている
コンクリートブロックは、木材のように腐敗したり、シロアリが棲みついたりすることはありません。その分長く耐久性も維持できるため、築年数が古い物件でも安心して暮らせます。
2-3. デザインの自由度が高い
ブロック造の建物では、コンクリートブロックの無骨な風合いを活かした、スタイリッシュなデザインが採用されることが多い傾向にあります。木造建築物とは異なる雰囲気を楽しめる点も、大きな魅力です。
3. ブロック造の注意点
見逃せない魅力を持つブロック造ですが、押さえておきたい注意点もあります。
暮らしのなかでデメリットとなりそうなポイントは、除湿性に劣る点と、断熱性が低い点でしょう。コンクリートブロックには「水分を吸収しやすく、湿気が外に逃れにくい」という特徴があります。室内の湿度が高い状態が続けばダニやカビが発生しやすくなり、健康を害する危険性が高まります。
また、コンクリートブロックは湿気同様に熱も逃しにくい建材です。「夏は暑く、冬は寒い」となると冷暖房機器の稼働率も上がると予想されるため、光熱費も高くなるかもしれません。
上記以外にも、建築的な観点からは「重量があり、ひび割れしやすい」「建築基準法による制限によって増改築が難しい」といったデメリットが挙げられます。
4. ブロック造の遮音等級
ではブロック造の防音性はどれくらいでしょうか。参考になるのは壁の遮音等級「D値」です。D値は、数値が大きいほど防音性能が高く、小さいほど低いことを意味します。音の大きさを示す単位は「db(デシベル)」といい、数値が大きくなるほど音が大きいことを意味します。そして、実は「D値」の数値は、そのままdbをどれほど遮音できるかを表すものです。例えば、80dbの音がD-50の性能を持つ壁を通過した場合、室内では30dbの音量になります。
ハウスメーカーのダンロックホームのデータによると、ブロック造の建物の遮音性は「D-40」~「D-45」とのことでした。これは、TV、会話などの一般的な音が「小さく聞こえる」「かすかに聞こえる」程度の遮音性となります。
参考:ダンロックホーム「コンクリートブロック造住宅の防音性能について」
3. 他の構造との防音性能の比較
ブロック造の防音性能を把握できたところで、次に気になるのは他の構造との比較です。より自分に合った住まいを選択するためには、比較検討は重要な作業です。
壁の遮音等級D値で比較すると、以下のようになります。
木造よりかは遮音性が高いですが、RC造りと比べると遮音性は低いというレベルです。床の遮音等級「L値」で比べても同様の結果になるでしょう。
一見、十分な遮音性に見えますが、騒音トラブルを考えたときにRC造でさえ不安部分が多いのが実情です。となると、ブロック造の建物も騒音トラブルの可能性が高いと言えます。
下の階や建物外への振動音などを抑えたい場合は、防音マットを使うといいでしょう。おすすめはMUTEの防音マット「防音専科」です。マット単体でSRC造の床の遮音等級を超える「LL-35」(ΔLL-6)の防音マットです。最大82%の騒音をカットし、椅子の移動音や物の落下音をほとんど聞こえにくいレベルに落とします。
まとめ
- ブロック造とは、コンクリートブロックを積み上げて造られた建物の構造のこと
- 主に小規模住宅や倉庫の構造として知られている
- D値は「D-40」~「D-45」程度
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