防音パーテーションの種類と効果を徹底解説!形態別・素材別に紹介

防音パーテーションの種類と効果を徹底解説!形態別・素材別に紹介

パーテーションは空間を仕切る便利なアイテムですが、「防音」を目的とする場合、どのような種類を選べば良いのでしょうか。防音パーテーションは、その「形(形態)」と「素材」によって得られる効果が大きく異なります。

この記事では、防音パーテーションを「形態別」「素材別」の2つの側面から分類し、それぞれの種類と効果について詳しく解説します。

 

1. 形態別の種類と効果

まずは、パーテーションの形態による分類です。どのような使い方をしたいかによって、適した形態が変わります。


1-1. 可動式

キャスターなどが付いており、自由に移動できる自立型のパーテーションです。必要な時に必要な場所へ動かせる手軽さが最大のメリット。使わない時は部屋の隅に収納することも可能です。

  • 主な効果:簡易的な空間の仕切り、特定の方向からの音の軽減
  • メリット:移動が簡単、一人でも扱いやすい
  • デメリット:天井や壁、床との間に隙間ができやすく、完全な防音は難しい

 

1-2. つっぱり棒式

床と天井を突っ張り棒で固定して設置するタイプのパーテーションです。壁や天井を傷つけることなく、床にもスペースを取らずに設置できます。比較的しっかりと固定でき、安定感があるのが特徴です。

  • 主な効果:比較的広い範囲の音の軽減、視線の遮断
  • メリット:床にスペースを取らない、安定性が高い
  • デメリット:天井の強度が必要、梁(はり)などがあると設置できない場合がある

1-3. アコーディオン式

アコーディオンのように、折りたたんで開閉できるパーテーションです。普段は壁際にコンパクトに収納しておき、必要な時だけ広げて空間を仕切ることができます。複数を連結させて広い範囲を囲ったり、コの字型に配置してプライベートな空間を作ったりと、レイアウトの自由度が高いのも魅力です。

  • 主な効果:空間の簡易的な分離、音の伝達をある程度緩和
  • メリット:省スペースで収納できる、開閉がスムーズ、レイアウトが自由
  • デメリット:構造上、連結部分に隙間ができ、素材によっては防音性能がやや劣る場合がある

 

1-4. 卓上式

机の上に置いて使用する、コンパクトなサイズのパーテーションです。Web会議での声の反響を防いだり、周囲の雑音を軽減して集中力を高めたりする目的で使われます。

  • 主な効果:声の反響音(響き)の吸収、集中できる小空間の創出
  • メリット:設置が非常に手軽、省スペース、比較的安価
  • デメリット:防音できる範囲が顔周りに限定される

  

1-4. ブース式

部屋の中に小さな個室を作るように、壁と天井を囲う箱型のパーテーションです。気密性が高く、非常に優れた防音性能を発揮します。楽器演奏や歌の練習、本格的な配信やナレーション録りなど、高いレベルの防音を求める方におすすめです。

  • 主な効果:外部への音漏れ防止、外部からの騒音の遮断
  • メリット:非常に高い防音性能、集中できる完全な個室空間
  • デメリット: 設置に広いスペースが必要、価格が高価、圧迫感がある場合も

 

2. 素材別の種類と効果

次に、パーテーションに使われる素材による分類です。素材の特性が「遮音(音を跳ね返す)」と「吸音(音を吸収する)」のどちらに優れているかを理解することが重要です。

     

    2-1. スチール

    オフィスのパーテーションで最も一般的に使われる素材です。内部に石膏ボードやグラスウール(吸音材)を充填することで、高い防音性能を発揮します。

    • 主な効果:遮音
    • 特徴:表面が硬く重いため、音をしっかりと跳ね返し、向こう側へ透過させません。会議室の声が廊下に漏れるのを防ぐなど、音漏れ防止に高い効果があります。ただし、スチール自体は音を吸収しないため、室内で音が響きやすい側面もあります。

     

    2-2. ガラス

    デザイン性が高く、空間に開放感をもたらす素材です。一枚ガラスでは防音性が低いですが、二枚のガラスを重ねた「合わせガラス」や、空気層を挟んだ「二重ガラス(ペアガラス)」にすることで、遮音効果を高めることができます。

    • 主な効果:遮音
    • 特徴:圧迫感なく空間を仕切りながら、会話などの音漏れを防ぎたい場合に適しています。オフィスの役員室や、デザイン性を重視する空間でよく利用されます。

     

    2-3. フェルト

    ポリエステル繊維などを圧縮して作られた、柔らかくあたたかみのある素材です。家庭用の防音パーテーションや卓上式で広く採用されています。

    • 主な効果:吸音
    • 特徴:圧迫感なく空間を仕切りながら、会話などの音漏れを防ぎたい場合に適しています。オフィスの役員室や、デザイン性を重視する空間でよく利用されます。

     

    2-4. 木材

    適度な質量と、木そのものが持つ自然な吸音効果を併せ持つ素材です。音響施設や音楽ホールなどでも、音の響きを調整するために木材が使われることがあります。

    • 主な効果:遮音 + 吸音・拡散
    • 特徴:重さがあるため音をある程度遮断しつつ、表面の凹凸や内部構造が音を吸収・拡散させ、まろやかな音環境を作ります。インテリアに馴染みやすく、温かみのある空間を演出しながら、ある程度の防音効果を得たい場合に適しています。

     

    まとめ

    • 防音パーテーションには形態と素材の違いがある
    • 「可動式」「つっぱり棒式」「アコーディオン式」「卓上式」「ブース式」の形態がある
    • オフィスで会議室の音漏れをしっかりと防ぎたい→遮音性の高いスチール/ガラス性がおすすめ
    • 家庭で反響音や話し声を和らげたい→吸音性の高いフェルト素材がおすすめ

     

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