「引越してきたばかりなのに上の階の騒音がうるさい」
賃貸マンション・アパートでは、騒音を原因としたトラブルが多いです。引越しをしたばかりなのに、また騒音で引越しをしないといけないのは悔しいですよね。今の家が引越ししてよかったと思えるようにするためには、騒音問題を解決する必要があります。
この記事では、引越しを選んだ時にかかる費用と引越しをしない場合に0円でできる対策方法をご紹介します。
1. 引越しするためにかかる費用
騒音が続くとノイローゼになってきますよね。早く解放されたい気持ちもわかりますが、引越しという手段を選ぶのはまだ早いかもしれません。まず、引越費用がどれくらいかかるかご紹介しましょう。
①引越し元の退去費用
引越し費用といえば、新居への入居費用と荷物を運ぶ運送料をイメージしますが、忘れてはいけないのが今住んでいる住居の退去費用です。
賃貸マンション・アパートの退去費用は、例えば下記の費用がかかります。
- 入居中に付けた汚れや傷を修繕する「原状回復費用」
- 部屋をきれいに清掃する「ハウスクリーニング費用」
- 鍵を新しいものに交換する「鍵交換費用」
- 契約更新日に満たない期間で解約する「契約の違約金」
住んでいる家の広さや地域、汚れ具合、契約期間などによって費用は異なりますが、退去費用の相場は50,000円~90,000円です。ただし、契約の違約金を含まない場合の費用なので、違約金も含まれる場合は10万円をゆうに超える可能性があります。
参考:セゾンの暮らし大研究「賃貸退去時の費用相場はどのくらい?トラブルを回避する方法も解説」
②引越し先への入居費用
新居に入居するためには家賃を払わないといけません。また、「敷金」「礼金」「保険料」「仲介手数料」などの費用もかかってきます。表にしてまとめると引越し先への入居費用は以下の通りです。
費用項目 | 相場の費用 |
新居の家賃 |
家賃 |
敷金 |
家賃1ヶ月分 |
礼金 |
家賃1ヶ月分 |
仲介手数料 |
家賃1ヶ月分~1.5ヶ月分 |
火災保険料 |
1.5~2万円 |
例えば、家賃が10万円の家に引越しをするとします。すると、引越しの初期費用は「40万~50万円程度」かかる計算です。これに加え、消毒費用や鍵交換費用が別途かかるケースもございます。
参考:SUUMO「賃貸契約に必要な初期費用(敷金礼金など)の相場はどのくらい? 安くする方法は?引越し費用は?」
③荷物の運送費用
引越しにかかる費用はこれだけではありません。家具や家電の運送費用もかかってきます。これも荷物量や引越し先との移動距離、シーズンによって変動しますが、だいたいの費用相場は以下の通りです。
4万円~8万円の費用は覚悟する必要があります。運送会社に荷物だけ個別に運んでもらう方法もありますが、費用はそこまで変わりません。
①退去費用、②入居費用、③運送料を合計すると、少なく見積もって50万円程度です。いい物件だと思って引越してきたのに、他の人の騒音のせいで引越しするのは悔しいですよね。
2. 引越し費用は管理会社に請求できる?
引越しには50万円程度の費用がかかることが分かりました。騒音から早く解放されるために引越しをしたい場合、上の階の人もしくは管理会社に引越し費用を請求できるのでしょうか?
引越し見積サイト引越し侍の「近所の騒音による引越し費用は騒音元に請求できる?」に、弁護士の方による見解がありました。
結論、管理会社に対しての費用請求は、ケースによりますが「損害賠償」という形で行うことが可能とのことです。賃貸物件を管理するオーナーは、借主が問題なく生活できるように環境を整える義務「使用収益をさせる義務」があります。
これにより、もしあなたが管理会社に騒音で困っていると相談しても何も対処をしてくれない、かつ、客観的に見ても異常な騒音が上の階から生じている場合は、管理会社に引越し費用を請求できる可能性があります。また、上の階の住人に対しても損害賠償の形式で引越し費用を請求できるとのことでした。
とはいえ、費用を請求するにも弁護士の手を借りる必要があるでしょう。弁護士への依頼費用を考えると、結局お金は別途かかることになります。
3. 上の階の騒音がうるさいときの対処法
管理会社もしくは騒音を出している上の階の人に引越し費用を請求できるとはいえ、弁護士との相談や騒音被害の立証、なにより引越しの手続きをするのは相当手間がかかります。騒音でノイローゼ気味になっている身で動くのは現実的ではありません。
そこで、上の階の騒音がうるさいときの対処法をご紹介します。どれも「0円」でできる方法です。
①管理会社か警察に相談をする
まずは管理会社への相談です。先にも書いた通り、賃貸物件のオーナーには「使用収益をさせる義務」があります。つまり、あなたには相談を乗ってもらい対処をしてもらう権利があるのです。「直接注意してもらう」「張り紙をしてもらう」「注意書をポストしてもらう」など、管理会社に対応してもらいましょう。
夜中、あまりにも騒音がひどいときは、警察に相談する方法もあります。そこまでひどくない場合は次の方法があります。
②あなたの家の天井を防音対策する
あなたの家の天井の防音対策をするという方法もあります。例えば「天井裏に木炭チップの入った袋を敷き詰める」方法で、木炭による吸音と、重さによる天井版の振動を抑えたところ、10デシベルほど低温を下げることができたそうです。しかし、文章からも分かる通り、それなりの費用と手間がかかるのでおすすめはしません。
代わりに無料でできる防音対策方法ががあります。それは「音楽によるマスキング」。騒音と同じ音域かそれ以下の音域の音を流すことで、騒音を分かりにくくする方法です。聴こえてくる騒音にどのような音楽が合うか試してみるといいでしょう。
■マスキングに使える音楽の例
- マーラー(交響曲第6番)第1楽章
- マーラー(交響曲第6番)第2楽章
- ホルスト(組曲「惑星」)第1曲(火星)
- ショパン ノクターン 作品93
③騒音を発生させている家に防音対策してもらう
正直、こちら側(被害者側)での防音対策の効果は限られています。根本的に解決するには、騒音を発生させている相手の家に防音対策をしてもらうのが一番です。
上の階の住人もわざと騒音を出していることはないでしょう。家族で住んでいて子供の足音が原因の騒音なら、相手も申し訳なく思っているはずです。
そこで、おすすめなのが防音マットを敷いてもらうことです。とくにMUTEの防音マット「防音専科」は、マット単体で遮音等級「LL35」(ΔLL-6)。「下の階にまず聞こえないレベル」の防音性能です。
Xでの防音専科の口コミでもお分かりいただける通り、MUTEの防音専科を敷いたという方から「下の階から何も言われなくなった」という評判です。つまり、防音専科を上の階の人に敷いてもらえれば、ずっと悩まされていた騒音トラブルから解放されるわけです。
ここで最初に戻りますが、管理会社経由でMUTEの防音専科を上の階におすすめしてもらいましょう。その際に、あなたの方ですでに防音対策を施していること、調べることに時間をかけていることを伝えると、苦労が伝わりより効果的です。
まとめ
- 引越し費用は合計で50万円くらい
- 引越し費用を管理会社に請求できる可能性もある
- まずは管理会社に相談する
- 騒音おさまらない場合はこちらの家の防音対策をしてみる
- MUTEの防音マット「防音専科」を管理会社経由で上の階に勧めてもらう
参考書籍:『マンションの音のトラブルを解決する本』一級建築士 日本大学名誉教授 井上 勝夫
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