いびきの音は40〜80dBで、ひどい場合は救急車のサイレン並みの騒音になります。 原因に合わせた対処と、防音グッズの活用で睡眠環境を改善できます。
1. いびきの音の大きさ

いびきとは「空気が狭くなった気道を通るときに生じる気道壁の振動音」です。
研究によると、いびき音は40デシベル(dB)以上と定義されています。習慣的にいびきをかく162名の測定では、いびきの音が45dBを超える人が66%、53dBを超える人が14%でした。
参考:40dBはささやき声、50dBは普通の声程度の大きさです。
1-1. 騒音レベルのいびきはどのくらい?
重度の睡眠時無呼吸症候群患者の場合、いびき音が80dBを超えることもあります。
| 音量 | 音の例 | いびきとの関係 |
|---|---|---|
| 40dB | ささやき声・図書館 | いびきの最低ライン |
| 45dB | 静かなオフィス | いびき該当者の66% |
| 53dB | 普通の会話レベル | いびき該当者の14% |
| 60dB | 洗濯機の稼働音 | 周囲の睡眠を妨げるレベル |
| 80dB | 救急車のサイレン | 重度の睡眠時無呼吸症候群 |
80dBは「救急車のサイレンと同じくらいの大きさ」です。このレベルのいびきは、同室はもちろん隣の部屋にも聞こえる可能性があります。
2. いびきをかく5つの原因

いびきには主に5つの原因があります。 原因を特定することが、効果的な対策の第一歩です。
| No. | 原因 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 肥満 | 喉の周りに体脂肪が増え、気道が狭くなるため |
| 2 | アルコール | 喉の筋肉を緩ませ、気道が狭くなるため |
| 3 | 加齢 | 喉の筋肉が衰え、気道が狭くなるため |
| 4 | 鼻づまりや副鼻腔炎 | 鼻呼吸ができず口呼吸になるため |
| 5 | 仰向けの睡眠 | 舌が喉の後方に落ち込み、気道を塞ぐため |
3. うるさいいびきを止める方法

原因ごとに対処法が異なります。 セルフケアから医療機関の受診まで、段階的に試してみてください。
3-1. 肥満→適正体重まで減量する
適正体重を目指した減量は、いびき音の軽減に効果的です。
- 食事:高カロリー食から低カロリー食に切り替える
- 運動:週数回の有酸素運動と筋トレを組み合わせる
- 生活習慣:睡眠の質とストレス管理を改善する
3-2. アルコールと喫煙→夜の飲酒をやめる
アルコールは筋肉を緩ませるため、寝る前の飲酒はいびきを悪化させます。
- 飲酒のタイミング:寝る3〜4時間前までに済ませる
- 代替手段:ノンアルコール飲料を活用する
3-3. 加齢→喉のエクササイズをする
発声練習やリップロールで喉の筋肉を鍛えることができます。
研究では3ヶ月の喉エクササイズでいびきの持続時間が減少したと報告されています。
3-4. 鼻づまりや副鼻腔炎→鼻腔拡張テープ・耳鼻咽喉科で治療する
鼻づまりが原因の場合は、まず鼻腔拡張テープ(ブリーズライト等)を試してみましょう。 鼻の外側に貼って鼻腔を広げることで、鼻呼吸がしやすくなります。
それでも改善しない場合は、耳鼻咽喉科での治療が必要です。
主な疾患:
- 蓄膿症:副鼻腔に膿がたまり、鼻詰まりや頭痛を伴う
- アレルギー性鼻炎:くしゃみ、鼻水、鼻詰まりが主な症状
- 慢性的な扁桃炎:のどの不快感や呼吸障害を引き起こす
- アデノイド肥大:特に小児に見られ、呼吸に影響する
3-5. 口呼吸→口閉じテープを使う
口を閉じた状態でテープを貼り、鼻呼吸を促す方法です。 口呼吸が原因のいびきに有効で、数百円から始められます。
ただし、鼻が詰まっている状態では使用しないでください。素材は不織布製が肌に優しくおすすめです。
3-6. 仰向けの睡眠→横向きに寝る
抱き枕や横向き寝専用枕を使い、できるだけ横向きの姿勢で寝ることがおすすめです。
- 横向き寝専用枕:両サイドが高く中央が低い形状で、横向き姿勢を保ちやすい
- 抱き枕:体が安定し、自然と横向きを維持しやすくなる
3-7. 市販のマウスピースを使う
下顎を少し前に出す構造のマウスピースで、気道を広げていびきを軽減します。ドラッグストアやネットで3,000〜1万円程度で購入できます。
顎に違和感が出る場合があるため、まずは市販品で試して、効果があれば歯科医でオーダーメイドのマウスピースを作ることも検討しましょう。
3-8. 重度のいびき→CPAPや医療機関を受診する
毎晩いびきが大きい、日中に強い眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。 市販グッズで対処するのではなく、耳鼻咽喉科や睡眠外来を受診してください。
CPAP(持続陽圧呼吸療法)は、マスクから空気を送り込んで気道を開く治療法で、中等度〜重度のSASに最も効果的です。医師の診断のもと、健康保険が適用されます。
4. いびきで寝れない時の防音対策グッズ
いびきの原因を対処しても改善に時間がかかる場合、防音グッズで睡眠環境を整えましょう。
いびきは低音域(50〜250Hz)が中心のため、完全な防音は難しいですが、音を軽減する効果は期待できます。
| グッズ | 効果 | 設置方法 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 耳栓 | 20〜30dBの遮音 | 被害者が装着 | 長時間使用で耳の蒸れ・目覚まし音が聞こえにくい |
| 吸音パーテーション | 高い音のいびきに効果的 | ベッド周辺に設置 | 天井がなく上から音が漏れる |
| 防音テント(安眠ドーム) | 顔周りの音を軽減 | 枕元に設置 | 熱がこもりやすい |
| 防音マスク | 最大-30dB減音 | いびきをかく人が装着 | 装着の違和感 |
4-1. 耳栓
最も手軽ないびき対策グッズです。ウレタン製のフォームタイプで20〜30dBの遮音が期待でき、50〜60dB程度のいびきなら睡眠に支障のないレベルまで軽減できる場合があります。
使い捨てが衛生的です。ただし、長時間使用は耳の蒸れや炎症につながることがあり、目覚まし音が聞こえにくくなる点にも注意してください。
4-2. 吸音パーテーション

吸音性に優れたパーテーションで、いびきの音を軽減します。
設置のシチュエーション:
- 横並びのベッドの間に置く:いびきをかく人と自分の間に壁を作る
- いびきの被害者の周りを囲む:自分の睡眠空間を守る
- いびきをかく人の周りを囲む:音が広がるのを抑える
いびきは低音域(50〜250Hz)が中心のため、吸音パーテーションでの効果は限定的です。ただし、高い音のいびきであれば軽減効果が期待できます。天井がないため上から音が漏れる点にも注意してください。
4-3. 防音テント(安眠ドーム)

顔が収まる程度の大きさのテントで、手軽に設置できます。
いびきをかく人の顔周りを囲むことで、音が周囲に広がるのを軽減します。ただし、テント内に熱がこもりやすいため、夏場の使用には注意が必要です。
4-4. 防音マスク

防音性の高い素材で作られたマスクです。いびきをかく本人が装着します。
声を最大-30dBの減音ができ、通気性もあるため、苦しくならずに使用できます。ただし、睡眠中の装着に慣れが必要です。
いびきの防音に関するよくある質問
Q. いびきは隣の部屋に聞こえますか?
建物の構造によりますが、聞こえる可能性があります。 60dBを超えるいびきは木造アパートでは隣室に伝わりやすいです。鉄筋コンクリート造でも、壁が薄い場合は聞こえることがあります。
Q. 耳栓でいびき対策はできますか?
一時的な対策としては有効です。 ただし、長時間の使用は耳の炎症につながるため注意してください。毎晩使用するよりも、いびきの原因を根本的に対処することをおすすめします。
Q. いびきがひどい場合は何科を受診すべきですか?
まずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。 睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、睡眠外来や呼吸器内科への紹介を受けられます。80dBを超えるような重度のいびきは、医療的な対応が必要です。
Q. 防音グッズでいびきを完全に防げますか?
完全に防ぐことは難しいです。 いびきは低音域(50〜250Hz)が中心のため、防音グッズでの対策には限界があります。音の軽減は期待できますが、根本的な解決にはいびきの原因への対処が重要です。
まとめ
いびきの音の大きさは40〜80dBで、重度の場合は救急車のサイレン並みになります。
原因は肥満・アルコール・加齢・鼻の疾患・仰向け寝の5つです。原因に合った対処法を試してみてください。
すぐにいびきが止められない場合は、防音グッズで睡眠環境を整えましょう。
- 耳栓:最も手軽。20〜30dBの遮音
- 吸音パーテーション:ベッド周辺に設置して音を軽減
- 防音テント(安眠ドーム):顔周りの音を抑える手軽な対策
- 防音マスク:最大-30dBの減音効果
いびきは低音域が中心のため、防音グッズだけでは完全な対策は困難です。原因への対処と防音グッズの併用が最も効果的です。
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