リビングでのリラックスタイムに欠かせないテレビ。しかし、映画や音楽を楽しんでいると、意図せず音量が大きくなり、「隣の部屋やご近所に迷惑をかけていないかな?」と不安になることはありませんか?
特に、薄型テレビが主流になってから、「テレビの背面」からの音漏れが問題になるケースが増えています。壁一枚を隔てた隣の部屋に、想像以上に音が響いてしまっているかもしれません。
ここでは、テレビの音の特性や音漏れの原因を解説し、ご家庭で手軽にできる防音対策をご紹介します。
1. テレビの音はどれくらい?
まずは、普段見ているテレビの音は、どのくらいの大きさなのでしょうか。
1-1. 音の大きさ
音の大きさは「デシベル(dB)」という単位で表されます。普段、私たちがリビングでテレビを観るときの音量は、50~60dB程度と言われています。これは「普通の会話」や「静かな事務所」と同じくらいのレベルです。
しかし、迫力のある映画やライブ映像を楽しむ際には、70~80dBに達することもあります。これは「騒々しい事務所」や「走行中の地下鉄の車内」に相当する大きさで、人によっては「うるさい」と感じるレベルです。
環境省が定める騒音の環境基準では、住宅地の場合、昼間は55dB以下、夜間は45dB以下が望ましいとされています。この基準を超えると、近隣トラブルに発展する可能性も考えられます。
音の大きさ (dB) | 音の目安 |
80dB | 地下鉄の車内、ピアノの音 |
70dB | 騒々しい事務所、セミの鳴き声 |
60dB | 普通の会話、静かな乗用車 |
50dB | 家庭用クーラーの室外機 |
40dB | 図書館、深夜の市内 |
1-2. 後ろに音漏れする原因
では、なぜテレビの音は後ろに漏れやすいのでしょうか。主な原因は3つあります。
1. スピーカーの位置
最近の薄型テレビは、デザイン性を重視するあまり、スピーカーが画面の下向きや背面に取り付けられていることが多くあります。そのため、音の一部が直接後ろの壁に向かって放射され、壁に反射して音漏れの原因となります。
2. 音の「回折(かいせつ)」
音には、障害物があってもその裏側に回り込んで進む「回折」という性質があります。そのため、テレビの前面から出た音も、回り込んで背面の壁に伝わってしまいます。
3. 壁の振動
テレビから出た音が壁に当たると、そのエネルギーで壁自体が細かく振動します。この振動が、壁の向こう側にある隣の部屋に伝わり、新たな音(固体伝搬音)として聞こえてしまうのです。特に、重低音は壁を振動させやすい性質を持っています。
2. テレビの防音対策グッズ
音漏れの原因がわかったところで、具体的な対策を見ていきましょう。ここでは、賃貸住宅でも比較的手軽に導入できる2つの方法をご紹介します。
2-1. 吸音パーテーション
テレビのすぐ後ろに、吸音効果のあるパーテーションを設置する方法です。
メリット:
- 壁に穴を開けたり、テープを貼ったりする必要がないため、賃貸住宅でも安心して使えます。
- 設置や移動が簡単で、手軽に防音対策を始められます。
- テレビ周りの配線を隠す目隠しとしても活用できます。
テレビの背面と壁の間に立てるだけで、壁への音の反射を和らげ、隣の部屋への音漏れを軽減する効果が期待できます。
おすすめはMUTEの「吸音パーテーション」。話し声やテレビの音などを最大で“体感半分”まで軽減することができます。
2-2. 吸音材
テレビ背面の壁に、吸音効果のあるシートやパネルを直接貼り付ける方法です。
メリット:
- 省スペースで対策ができます。
- テレビの後ろだけでなく、壁全体に施工すれば、より高い防音効果が期待できます。
- デザイン性の高い吸音パネルを選べば、インテリアのアクセントにもなります。
ただし、吸音材は壁に直接貼り付けるため、壁を傷つけたり粘着が残ったりする場合があります。賃貸の場合は原状回復ができるか事前に確認が必要です。
素材は、加工しやすいウレタンフォーム製のものから、より高い効果が期待できる高密度のポリエステル繊維フェルトボードなど様々です。まずはテレビの横幅と同じくらいの範囲に貼るところから始めるのがおすすめです。
3. まとめ
- テレビの音は、映画鑑賞などでは「うるさい」と感じるレベルに達することがある。
- 音漏れの原因は「スピーカーの位置」「音の回折」「壁の振動」。
- 対策として、手軽な「吸音パーテーション」がおすすめ
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