音を抑える効果のある防音材は、吸音材・遮音材・防振材・制振材の4種類に分けられます。
本記事では、「遮音材」の効果や種類について解説します。また、吸音材との違いについても解説しましょう。
1. 遮音材の効果
遮音材とは、空気中を通して伝達される音を遮断する素材を指し、防音対策の製品に使用されます。室内の雑音やノイズを跳ね返し、近所への音漏れを防ぐ効果があります。
遮音材は性能によって等級が定められ、質量や面密度が高い材質のものほど、防音効果が高いとされています。
1-1. 遮音性能とは
遮音性能とは、どのような音を遮る性能を持っているかによって、遮音材の等級を定めるものです。遮音性能の等級には以下のようなものがあります。
等級 | 用途 |
D値、Dr値 | 建具や壁などの性能評価に使用 |
L値、LL値、LH値 | 床が受ける衝撃に対する性能評価に使用 |
T値 | ドアや窓のサッシに対する性能評価に使用 |
D値は、数値が大きくなるほど遮音性能が高いとされ、D-50の場合は100dbの音を50dbまで抑えることが可能です。一方で、L値は数値が低いほど遮音性能が高いとされています。T値は、T1~T4の4段階となっており、数値が大きいほど遮音性能が高くなります。
1-2. 遮音材は面密度が重要
面密度とは、材料1㎡あたりの重量のことです。同じ体積の遮音材を比べると、比重が重いほど遮音性能が高いです。しかし、比重だけでは不十分で、総合的な質量も重要です。例えば、1mmの鉛と10mmのゴム板を比べると、鉛の比重は重いですが、10mmのゴム板の方が遮音性能が高い場合があります。
遮音材には、厚みと比重だけが記載されているものもありますが、面密度がわからないと正確な遮音性能を評価できません。面密度は比重と厚みを掛け合わせることで計算できますので、購入前に確認しましょう。
2. 遮音材と吸音材の違い
遮音材と吸音材は音を制御するために使われますが、異なる目的を持ちます。
遮音材は音を外部に漏らさないようにするための材料で、主に壁や床に使われます。これにより、音が他の部屋や外部に伝わるのを防ぎます。
一方、吸音材は音を吸収し、反響やエコーを減少させるために使われます。主に室内の音質改善に役立ち、スタジオや劇場などでよく使用されます。
つまり、遮音材は音の漏れを防ぎ、吸音材は音の反射を抑える役割を持ちます。
3. 遮音材の種類
遮音材の主な種類には、グラスウールやロックウールなどの繊維系、ポリウレタンフォームなどの発泡系、そして鉛やゴムを使用した複合系があります。
繊維系は軽量で扱いやすく、発泡系は柔軟性に優れています。複合系は高い遮音性能を持ちますが、重量が大きいのが特徴です。
選択の際は、遮音性能だけでなく、施工性、耐久性、コストなども考慮することが重要です。また、用途に応じて適切な遮音材を選ぶことで、より効果的な騒音対策が可能になります。
まとめ
- 遮音材は、空気中を伝搬して伝わる音を遮断する効果がある
- 質量や面密度が高いものほど遮音性能が高い
- 吸音材とは、性能や用途が異なる
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