最終更新: 2026年6月
襖(ふすま)は構造上、音を通しやすい建具です。 ただし、防音テープや吸音パーテーションなどのグッズを活用すれば、賃貸でも手軽に音漏れを軽減できます。
この記事のポイント
- 襖は薄い紙・布の構造+上下の隙間が音漏れの原因
- 和室自体は畳の吸音性により洋室より防音性が高い傾向がある
- 生活音対策には隙間テープ・吸音パーテーション・家具配置の工夫が有効
- 楽器など大きな音には工事レベルの対策が必要
- 紹介するグッズは空気伝播音に有効。振動で伝わる音には床の防音対策が必要
1. ふすまから音が漏れやすい理由

ふすまは「音を吸収しにくく、通しやすい」建具です。 その理由は構造と隙間の2つにあります。
ふすまは木材の骨組みに薄い紙や布を貼った構造です。一般的なドアと比べて気密性が低く、音が伝わりやすい特性があります。
また、ふすまはスライドしやすくするために上下にゆとりを持たせています。この隙間から音が漏れることも大きな原因です。
2. 襖で仕切られた部屋(和室)の防音性は?

洋室と和室を比べると、実は和室の方が防音性が高いとされています。
和室は基本的に小さな空間設計で、内装の吸音性が高い傾向があります。特に畳は吸音性が高い床材で、屋外や隣戸からの音は洋室に比べて早く減衰します。
ただし、防音性を高めているのはふすま以外の部分です。ふすまを通して聞こえてくる音を防ぎたい場合は、対策が必要になります。
3. ふすまの防音対策で防げる音と対策方法
3-1. 話し声やテレビの音などの生活音
話し声やテレビの音など、空気を通じて伝わる空気伝播音には以下の対策が有効です。
①ふすまの隙間を埋める
防音テープや巾木用のリメイクシートなどを使って、ふすまの周囲の隙間を埋めます。ただし、上下を埋め過ぎるとふすまの開閉が難しくなるため注意が必要です。
②ふすまの前に吸音パーテーションを設置する
音を吸収・遮断する効果のあるパーテーションを立てかけることで、音漏れを軽減できます。接着剤やテープを使わないため、賃貸物件でも安心して導入できます。
③家具の配置を見直す
ふすまの近くに本棚やタンスなど背の高い家具を置くと、防音壁の役割を果たします。本や服などがぎっしり収納されているほど、より高い効果が得られます。
④家電を壁から離す
テレビやオーディオなど、音の発生源となる家電を壁から離して置くと、壁を通じた音の伝播を軽減できます。
3-2. 楽器やスピーカーからの大きな音
ドラムなどの楽器の大きな音や大音量の音は、簡易的な対策では防げません。以下のような工事が必要です。
- ふすまを引き戸に替える
- ふすま仕様の防音ドアに替える
- ふすまを防音壁でふさぐ
このレベルの対策は個人では難しいため、工務店や施工会社に相談することをおすすめします。
4. ふすまの防音グッズ
ふすまの防音対策に使えるグッズを4つ紹介します。いずれも空気伝播音に対して効果を発揮するグッズです。
| グッズ | 主な効果 | 設置方法 | 賃貸対応 |
|---|---|---|---|
| 吸音パーテーション | 音の吸収・遮断 | 立てかけるだけ | ◎ |
| 防音シート | 音の反射・吸収 | ふすまに貼り付け | △(剥がし注意) |
| 防音テープ | 隙間からの音漏れ防止 | 隙間に貼る | ○(マスキングテープ併用) |
| 防音カーテン | 音の吸収・遮断 | カーテンレール設置 | ○ |
4-1. 吸音パーテーション

ふすまの前に立てかけるだけで音漏れを軽減できます。 最大のメリットは「ふすまを傷つけずに防音対策ができること」です。
接着剤やテープを使わないため、賃貸物件での使用に最適です。引っ越し時も簡単に持ち運べます。屏風のような形をしており、和室の雰囲気に自然に溶け込みます。
MUTEの吸音パーテーションは、体感で音を半分に軽減できます。在宅ワークのWeb会議や通話音の対策にも適しています。
4-2. 防音シート

音を反射したり、反響した音を吸収する機能を持つシートです。ふすまに直接貼り付けて使用します。
商品によって厚みや素材が異なります。厚いほど防音効果は高まりますが、価格も上がります。
- シールタイプ:薄く取り付けやすいが、防音効果は低め
- フェルトタイプ:吸音性に優れている
ふすまに直接貼り付けると、剥がす際に傷つける恐れがあります。賃貸物件では、マスキングテープを下地にするなど元に戻せる工夫が必要です。
4-3. 防音テープ

隙間から伝わる音の対策に有効なグッズです。ふすまの周囲に貼って隙間を埋め、気密性を高めます。
ゴム素材のものは耐久性に優れ、空気を通しにくいため防音効果が期待できます。隙間風も防ぐため、冷暖房効率の向上にも役立ちます。
貼る際はふすまや枠をよく掃除することが重要です。汚れが残っていると密着度が下がります。賃貸の場合は、マスキングテープの上から防音テープを貼るのがおすすめです。
4-4. 防音カーテン

厚手の生地や特殊な素材で音を吸収・遮断するカーテンです。ふすまの手前にカーテンレールを設置して防音カーテンをつるすことで、隣の部屋からの音の侵入を軽減できます。
よくある質問
Q. 襖の防音対策で最も手軽にできる方法は?
防音テープで隙間を埋めることが最も手軽です。 100均でも購入でき、数百円で対策を始められます。隙間は音の通り道になりやすいため、塞ぐだけで一定の効果があります。
Q. 賃貸でも襖の防音対策はできますか?
できます。 吸音パーテーションは立てかけるだけなので、ふすまを傷つけません。防音テープを使う場合は、マスキングテープを下地にすれば原状回復が可能です。防音カーテンもカーテンレールやつっぱり棒で設置できます。
Q. 襖の防音対策グッズで振動音も防げますか?
防げません。 今回紹介したグッズは、空気を伝わる音(話し声・テレビ音など)に対して効果を発揮します。足音や物を落とす音など、壁や床を通じて振動で伝わる音には床の防音対策が必要です。MUTE 防音専科は遮音等級LL35(ΔLL-6)をマット単体で外部認証機関で取得しており、厚み17.5mmの高密度多層構造で振動音を効果的に軽減します。
Q. 襖を防音ドアに替えるにはいくらかかりますか?
工事内容によって大きく異なります。 引き戸への交換や防音ドアへの変更は、工務店や施工会社への相談が必要です。簡易的なグッズで対策してから、効果が不十分な場合に工事を検討するのがおすすめです。
Q. 襖に防音シートを貼ると開閉に影響しますか?
厚みのある防音シートはふすまの開閉に影響する場合があります。 薄手のシールタイプなら影響は少ないですが、防音効果も限定的です。開閉に影響を与えたくない場合は、ふすまに貼らずに吸音パーテーションを立てかける方法がおすすめです。
まとめ
ふすまは音を吸収しにくく、通しやすい建具です。音漏れの原因は素材の薄さと隙間にあります。
生活音レベルの防音対策には、以下のグッズが活用できます。
- 吸音パーテーション:立てかけるだけ。賃貸でも安心
- 防音シート:ふすまに貼り付けて音を軽減
- 防音テープ:隙間を埋めて気密性を高める
- 防音カーテン:カーテンレールで設置
これらのグッズは空気を伝わる音に対して効力を発揮します。壁や床を通じて振動で伝わる音には、防音マットなど床の防音対策も合わせて検討してください。
