襖(ふすま)は構造上、音を通しやすい建具です。 ただし、防音テープや吸音パーテーションなどのグッズを活用すれば、賃貸でも手軽に音漏れを軽減できます。
1. ふすまから音が漏れやすい理由

ふすまは「音を吸収しにくく、通しやすい」建具です。 その理由は構造と隙間の2つにあります。
ふすまは木材の骨組みに薄い紙や布を貼った構造です。一般的なドアと比べて気密性が低く、音が伝わりやすい特性があります。
また、建付けが悪くなっている場合は左右の合わせ目や周囲に隙間ができ、そこから音が漏れることも原因の一つです。
2. 襖で仕切られた部屋(和室)の防音性は?

洋室と和室を比べると、実は和室の方が防音性が高いとされています。
和室は基本的に小さな空間設計で、内装の吸音性が高い傾向があります。特に畳は吸音性が高い床材で、屋外や隣戸からの音は洋室に比べて早く減衰します。
ただし、防音性を高めているのはふすま以外の部分です。ふすまを通して聞こえてくる音を防ぎたい場合は、対策が必要になります。
3. ふすまの防音対策で防げる音と対策方法
3-1. 話し声やテレビの音などの生活音
話し声やテレビの音など、空気を通じて伝わる空気伝播音には以下の対策が有効です。
①ふすまの隙間を埋める
建付けが悪くなって隙間ができている場合は、防音テープで隙間を埋めると効果的です。ただし、貼りすぎるとふすまの開閉が難しくなるため注意が必要です。
②吸音材・防音パネルを設置する
ふすま自体に吸音パネルを貼ると、薄いふすまの防音性を補えます。ただし、ふすまの表面を傷める可能性があるため、原状回復が必要な賃貸では注意が必要です。
③ふすまと自分の間に吸音パーテーションを設置する
音を吸収する効果のあるパーテーションを、ふすまと自分の間に設置することで音漏れを軽減できます。接着剤やテープを使わないため、賃貸物件でも安心して導入できます。
④家具の配置を見直す
ふすまの近くに本棚やタンスなど背の高い家具を置くと、防音壁の役割を果たします。本や服などがぎっしり収納されているほど、より高い効果が得られます。
3-2. 楽器やスピーカーからの大きな音
ドラムなどの楽器の大きな音や大音量の音は、簡易的な対策では防げません。以下のような工事が必要です。
- ふすまを引き戸に替える
- ふすま仕様の防音ドアに替える
- ふすまを防音壁でふさぐ
このレベルの対策は個人では難しいため、工務店や施工会社に相談することをおすすめします。
4. ふすまの防音グッズ
ふすまの防音対策に使えるグッズを3つ紹介します。いずれも空気伝播音に対して効果を発揮するグッズです。
| グッズ | 主な効果 | 設置方法 | 賃貸対応 |
|---|---|---|---|
| 吸音パーテーション | 音の吸収 | 音との導線上に設置 | ◎ |
| 吸音材・防音パネル | 音の吸収 | ふすまに貼り付け | △(剥がし注意) |
| 防音テープ | 隙間からの音漏れ防止 | 隙間に貼る | △(ふすまを傷める可能性あり) |
4-1. 吸音パーテーション

ふすまからの音と自分の間に設置するだけで音漏れを軽減できます。 最大のメリットは「ふすまを傷つけずに防音対策ができること」です。
接着剤やテープを使わないため、賃貸物件での使用に最適です。引っ越し時も簡単に持ち運べます。
MUTEの吸音パーテーションは、最大で体感半分程度まで音を軽減できます。在宅ワークのWeb会議や通話音の対策にも適しています。
4-2. 吸音材・防音パネル

音を吸収して反響を抑える素材です。ふすまに直接貼り付けて使用します。
商品によって厚みや素材が異なります。
- スポンジタイプ:軽量で取り付けやすい
- フェルトタイプ:密度が高く吸音性に優れている
ふすまに直接貼り付けると、剥がす際に表面を傷める可能性があります。賃貸物件では注意が必要です。
4-3. 防音テープ

隙間から伝わる音の対策に有効なグッズです。ふすまの周囲に貼って隙間を埋め、気密性を高めます。
ゴム素材のものは耐久性に優れ、空気を通しにくいため防音効果が期待できます。隙間風も防ぐため、冷暖房効率の向上にも役立ちます。
貼る際はふすまや枠をよく掃除することが重要です。汚れが残っていると密着度が下がります。ふすまの表面は繊細なため、剥がすときに傷める可能性がある点に注意してください。
襖の防音に関するよくある質問
Q. 襖の防音対策で最も手軽にできる方法は?
防音テープで隙間を埋めることが最も手軽です。 100均でも購入でき、数百円で対策を始められます。隙間は音の通り道になりやすいため、塞ぐだけで一定の効果があります。
Q. 賃貸でも襖の防音対策はできますか?
できます。 吸音パーテーションは音との導線上に置くだけなので、ふすまを傷つけません。ただし防音テープや吸音材はふすまの表面を傷める可能性があるため注意が必要です。
Q. 襖の防音対策グッズで振動音も防げますか?
防げません。 今回紹介したグッズは、空気を伝わる音(話し声・テレビ音など)に対して効果を発揮します。足音や物を落とす音など、壁や床を通じて振動で伝わる音には床の防音マットなどの対策が必要です。
Q. 襖を防音ドアに替えるにはいくらかかりますか?
工事内容によって大きく異なります。 引き戸への交換や防音ドアへの変更は、工務店や施工会社への相談が必要です。簡易的なグッズで対策してから、効果が不十分な場合に工事を検討するのがおすすめです。
Q. 襖に吸音材を貼ると開閉に影響しますか?
厚みのある吸音材はふすまの開閉に影響する場合があります。 スポンジタイプなら軽量で影響は少ないですが、防音効果も限定的です。開閉に影響を与えたくない場合は、ふすまに貼らずに吸音パーテーションを音との導線上に設置する方法がおすすめです。
まとめ
ふすまは音を吸収しにくく、通しやすい建具です。音漏れの原因は素材の薄さと、建付けが悪い場合の隙間にあります。
生活音レベルの防音対策には、以下のグッズが活用できます。
- 吸音パーテーション:音との導線上に設置。賃貸でも安心
- 吸音材・防音パネル:ふすまに貼り付けて音を軽減
- 防音テープ:隙間を埋めて気密性を高める
これらのグッズは空気を伝わる音に対して効果を発揮します。足音など振動で伝わる音には、防音マットなど床の防音対策も合わせて検討してください。和室の場合でも、畳の上に防音マットを敷くことが可能です。
